2011 12/1 「 魔法科高校の劣等生 」 たった一人で電車に乗ると発生する空き時間。退屈で携帯電話や携帯ゲームで遊んで時間を潰してばかりいました。 しかしアレをする、コレをする、と決まっている日は良いものの、決まっていない時は時間を潰していても退屈感は拭い切れません。 そこで1つ、ライトノベルに手を出してみることにしたのです。 購入する際、「つ、ついにここまで来たか……」などと焦る自分がいたわけですが、 そもそも、ラノベというものを一度も読んだことが無かった、というわけではないので、そこまで焦る必要は無かったような気も。 買う理由も、電車の空き時間を有意義に過ごすため+文章の書き方など参考にするため、なので 過去の偏見を持つ自分に対する大義名分はバッチリ。 (いやしかし、過去の自分ほど厄介な存在はない) 買いに行ったのは家から30分ほど自転車を漕いだ所にある某アニメイト。 ただラノベ買うのにそういう店行く必要あるのか?ってな感じですが、サイクリングも兼ねているので問題無し。 つい半年ぐらい前まであった、そういうオタ系の店に対する恥ずかしさ等、そこらへんについてはもう吹っ切れました。 (でもアニメイト店内にいるとやっぱりそわそわする;)
(以下、本作の感想) 物語のタイプは、完全な異世界モノではなく、現実的な世界というわけでもなく、 近未来+αな世界観で、順次、その世界特有のものが説明されていくという方式だった。 しかしこの説明が、なんというかくどい。そしてわかりにくい。 まったくの意味不明というわけではないが、作品世界での専門用語が飛び交うので二度三度読み返さなければならない箇所が多々見られた。 現実、現代から変異した世界観の説明はまだいいが、魔法の説明は少々わかりづらい。 しかし、こういう評価は裏を返せば、それだけ深く設定を練りこんでいるということに繋がる。 読んでいて何度も「よくここまで考えるなぁ」と感心したほどだ。 これは他の設定ギュウギュウな作品にも言えるが。 登場人物に関しては、予想はしていたがチート主人公である。 「劣等生」ではあるものの、それはその社会の評価システムの基準での話であり、主人公はいわゆる天才なのだ。 まぁ、「よくある話だよね~」と言ってしまえばそれまでだが、 やはり「劣等生」と蔑まれている主人公が「優等生」の鼻を明かす、という展開は読んでいて気持ちの良いものだ。 しかし主人公はそれまでの人生経験でかなり達観しており、落ち着いた性格の持ち主なので、それが鼻につく人もいるのではないか。 主人公のキャラクターを好きになれるかどうかで、この作品の評価は変わるかもしれない。 主人公以外の登場人物は、1巻を読んだ時点で判断を下すのは早いだろう。 というか、これ1巻目は「入学編:上」、つまり上巻なのである。 なので1巻の最後も中途半端なシーンで終わるし、登場人物の描写も少し物足りない、という感想だ。 生徒会長、風紀委員長など、キャラクターを見せ付けてきた登場人物もいることにはいるが、 主人公の妹や、主人公のクラスメイト等の登場人物達は、やはり「まだこれから」という印象。 しかしながら、キャラクターとしての特徴は1巻の時点できちんと抑えられていると思うので、個人的に何も文句はない。 読み終わっての感想としては、既に2,3巻を買ってきている、という行動でわかる通り、 大変満足……とまでは行かないものの、わりと満足、といった感じであろうか。 少なくとも続きが気になるぐらいには楽しめた。……だって上巻だし; 長々と色々書きましたが、設定膨大ドンと来い!って人や、チート主人公の無双が見たいぜ!って人にはオススメです。 |